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老いの恩恵 その6

老いの恩恵その6
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影の自分を探して

マシな人間

僕は、少しでもマシな人間になって一生を終えたい…と思って暮らしています。真面目に思っています。そんな中、いつものようにタロットカードを引いたところ、「19太陽」のカードが現れました。

このカードは太陽の下で、ひとりの子どもが、もうひとりの子どもを迎え入れる様子が描かれています(※カードはマルセイユ版です)。

迎える子どもは白い大地の上に立ち、やってきた子どもは聖なる水の上です。よく見ると、やってきた子どもには、まだ小さなシッポがついています。

「19太陽」のカードには、それまで「秘していた」「使われなかった」または「周辺に追いやっていた」影の自分を受け入れて、統合するという意味が込められています。そしてカードの図柄によれば、その統合は恒星である太陽の下で行われます。

影の自分 これからどうする?

「影の自分ってなんだろう?」、誰しもが影の自分を持っていると思います。実際、僕にもたくさんあって、「隠しているもの」「苦手なもの」「未発達なもの」「ねじ曲がっているもの」…たくさんあります。

しかし、これまでは、社会生活を営む上、「影の自分」を隠す必要があると思っていました。実際、出てこないように隠していましたが、それでも僕の場合、「影の自分」が時折顔を出してしまい、その場に居合わせた皆さんには、ご迷惑をおかけしました。すみません。

そして、先ほどの「19太陽」のカードのように、「影の自分」を迎え入れるとは、具体的にどういうことなのでしょうか。しかも一般論ではなくて、僕自身具体的にどうするのか、ということです。

何ができるのだろうか、といろいろと考えた結果、僕の関わり方は「見守る」ことです。

影の自分と表の自分、どちらも肯定も否定もせず、そして、余分なエネルギーを注ぎ込むことなく、ただ見守ります。

ここまで来たのだから

ありがたいことに、最近は、以前よりも社会から遠ざかった生活をしているので、無理にがんばることも少なくなってきました。これも老いの恩恵です。

あと、ふと気づいたことがあります。自分にとっての「影の自分」とは何かと考えたとき、浮かんできたのは子ども時代でした。なぜ気づいたのかということ、多分仕事などの社会生活から遠かったからでしょう。社会で生活するためには、「影の自分」に少し大人しくもらう必要があったからです。

そう考えると、「影の自分」とは、子ども時代からすでに、僕と一緒にいたのだと思いました。当時のちょっとした体験、驚いたこと、へぇーと思ったこと、家での出来事、そのようなことが、「影の自分」と重なってきます。

この記事は2023年の中安一成のnotebooks801掲載記事の転載です。

つづく

この記事を書きました 中安一成
中安一成講師

《中安一成》1980年代後半より鍼灸師、植物療法家として自然療法に携わる。静岡市在住。現在はバッチフラワーレメディ、ロッキングテクニック、バイオグラフィーワークの対面式またはオンライン講習を行う。個人サイトnotebooks801を運営。

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