ロシアのウクライナへの非人道的な行為を見て、人間の行為への戒めへの根本的な考え方を思い出しました。これは以前にも森友学園の時にお話をしたことがある「アメリカ合衆国憲法の父」と言われた第4代アメリカ合衆国大統領(1809-1817)ジェームズ・マジソンが述べた重い言葉があります。
「人間が天使であるならば、政府などというものは必要ない。もし天使が人間を治め るのであれば、政府を内部からも外部からも監視する必要はない。人間が人間自ら 治めなければならないところに政府を樹立する上での最大の困難がある」
必ず、権力を監視する制度が必要である。これが,膨大な記録管理システムを作り上げた原点で権力を監視するシステムなのです。アメリカ合衆国のデモクラシーの復元力であり主権者の権力の濫用を監視することは記録の共有と公開によって成り立ってます。これがArchives(アーカイブ・公文書)なのです。
ところがロシアも日本も単に資料保存として、マジソンの人間への戒めについては理解をなしていません。そうでなければ文章に黒塗りの部分が多い内容の情報公開など、まるで戦時下の学校の教科書と同じであり、マジソンの言った意味をなさず、現ロシアや中国の公共放送の恣意の公開であり古文書だという過ぎたものという認識であるならば、現代における生きた文章である意味においてあまりにも鈍感すぎるのです。
ですから、ロシアによるウクライナ侵略は問題として決して他人事ではないのです。我々、natural table のアーカイブは、もちろんその意味はIT用語であって公文書とは異なりますが、その使命感は単に利害ではなく、人のために役だてるためであることを忘れてはなりません。私は第4代アメリカ合衆国大統領ジェームズ・マジソンの言葉のより深い意味を愛するものでなければならないと思っています。
なぜなら、もちろん天使には程遠い典型的な凡人だからなのです。